2019.02.22 配信
第692号 「フードロスをどうするか」

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田中優の“持続する志”

優さんメルマガ 第692号
2019.2.21発行
http://www.mag2.com/m/0000251633.html

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Contents
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1.田中優『 フードロスをどうするか 』

2. 3月3日(日)お子様も大歓迎!
  自然素材の左官ワークショップ@西新宿 by天然住宅(無料)

3.2月24日 「化学物質過敏症」の特集番組が放送されます
  
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□◆ 田中 優 より ◇■□


『 フードロスをどうするか 』


■ 別の解決策の可能性

 大学で非常勤講師をしていて、この時期は成績入力のための仕事に追われる。
登録した学生たちからのレポートが届いてそれらすべてに目を通して成績をつけ
る。私が教えているのは環境関係だが、自分の引き付けて書くとなると、どうし
ても身近なライフスタイル論になりがちだ。

 しかし実際の二酸化炭素排出量で見てもゴミの排出量で見ても、その最大排出
者は企業であって生活している人々ではない。そのことは授業の中でも話してい
るのだが、それでも個々人のライフスタイル論に話を結び付けたがる。

 そして話は「フードロスの話などへと導かれがちなのだ。気持ちはわかるのだ
が、ずっと授業をした側としてはなんとも寂しい。なぜ結局は「個人の食べ残し
問題」になってしまうのかと。では自分が書く側だったらどうするのだろうかと
考え直してみる。そう、システムの問題から見直してみたいのだ。


 食べ方を含めて文化なのかなとも思うが、中国の一部では食べきってはいけな
い文化のあること。食べ切ったら十分ではなかったと思われるので、十分だった
と思ってもらうためには食べ残さないといけないのだ。もちろん食べ残したくは
ないのだが、あえて残すことで満足感を伝える必要がある。そんな地域で「フー
ドロス」の問題をどうしたらいいのだろうか。


 そう、食料の量に胃袋を合わせるのでなく、胃袋に食料の量を合わせるのがい
い。この中国の一部地域のしきたりに合わせたくはないのだ。それに都合のいい
仕組みは、食べきれない分はお持ち帰りするのがいいだろう。そのための持ち帰
り用品を準備した方がいいという結論が論文の最後に書かれていたりする。

 しかしこれを全体の中から考え直してみると、「もったいないことをした」と
感じさせなければいいのだ。本当のところ、持ち帰ってから捨てるのは論外だし、
他の家族やペットの餌にされてしまうのもちょっと気にかかるかもしれない。
でも持ち帰ってからどう処理したとしても、まぁ食事を提供した側としては納得
できるだろう。


 「フードロス」が気にかかるのは、そこで残されたものが使われずに捨てられ
てしまうことなのだろう。リサイクルと同じで、そこで使われなかったものが次
のサイクルにつながっていかないことに問題を感じるのではないか。できればそ
のままリユースされるのが一番いい。そうでなかったとしてもリサイクルされれ
ばと思うのだ。

 私の住んでいる地域では生ごみは分けて回収され、それは堆肥として再利用さ
れる仕組みになっている。でも地域は農業生産者が多く、時期によっては可食部
以外のごみが膨大に出される。農産物はそういう宿命なのだ。それが堆肥化され、
再利用されるのは良い仕組みだ。


 でもその堆肥化もベストな方法とは言えない。いつも登場させて恐縮だが、吉
田俊道さんの「菌ちゃん農法」ではその生ごみが素晴らしい有機肥料となって、
さらに元気な野菜を生み出している。発酵方向に向かわせることで有機物をアミ
ノ酸レベルに戻し、次の農作物へと引き継がさせるためだ。腐敗で元素レベルに
戻してしまうよりずっといい。

 そこで我が家では庭に捨て場を作った。昆虫のいない冬場では、雨が少ないこ
とも手伝ってそのままでも良い土に変わる。捨てた部分にホトケノザが生えたり、
食べ残した種が勝手に発芽したりして、豊かになった土に小さな野菜が育ってき
ている。これが一年を通して維持できれば良い土地となることで無駄にはならな
い。次の野菜の命に咲き継がれるからだ。

 都会でないから土地に余裕があってできることだが、わずかな土地があれば実
際に可能だ。都会にもこれぐらいの土地があるといい。庭には小枝も落ちていて、
不完全燃焼させることで炭も作れる。それは土地を元気にさせるのにとても良く
立つ。田舎だから煙が多少出ても気に留める人もいない。それでも煙の出にくい「
無煙炭化器」なるものを使っているが。


 こうして考えてみると「フードロス」とは、次に利用するあてのない食品残差
の問題で、次に必要とするものがあるならば必ずしも問題ではないのだ。むしろ
問題なのはそのフードが循環の輪の中から外れてしまっていることにある。

 そうであるならこれを循環の輪の中に取り込む仕組みがあればいいことになる。
汚いイメージのあるイエバエだが、ハエそのものは他の菌類が多くいるところに
育つため、抗菌力が強い存在だ。これを利用して動物の排せつ物などを処理させ
ると、抗菌性の強いタンパク質飼料と高品質な肥料を生み出すことができる。

 こうした処理を「ズーコンポスト」と呼んでいるが、この新たな可能性は非常
に高いのだ。


 もしそうしたことが「嫌悪感」を乗り越えるなら、新たな可能性を生むかもし
れない。そしてその物質循環の中に、廃食用品などが組み込まれるならもはや
「フードロス」などと呼ばれる必要もなくなるだろう。


 そう見てくると、「フードロス」とは循環の輪から外れたものということにな
る。ロスではなく、新たなフード原材料となるとき、廃棄する必要のない有価物
となる。放射性廃棄物のようなどうにもならない危険な有害物こそなくす必要が
あるのであって、他の価値あるものの原材料になるものを嫌悪しなくてもいい。

 たとえば魚釣りを楽しむ時には、蛆虫を「サシ」と呼んで用いるのだ。同様に
嫌悪感を越えた形で廃棄物が再利用されるなら、それは二酸化炭素を撒き散らす
ことで知られる畜産動物の飼料となることもあるだろう。


 私たちと生物との関わりによってそのイメージは大きく異なってくる。関わり
の輪の中に入れることによってその好悪の感じ方も大きく異なってくる。欧米の
人たちの方が私たち日本人よりよほど汚いものに対しての嫌悪感が大きい。リサ
イクル品ですら毛嫌いするほどだ。それが少ないことは私たちのメリットなのか
もしれない。


 「ズーコンポスト」と共に未来を見直してみてはどうだろうか。



(川崎市職員労働組合様へ寄稿したものを、好意を得て転載しています。)



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◆3月3日(日)お子様も大歓迎!
自然素材の左官ワークショップ@西新宿 by天然住宅(無料)◆

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現在リノベーション中のお宅で、左官ワークショップを開催します。
 

築30年以上の戸建てをスケルトンリフォーム中の現場です。

現在の限られたスペースを有効に使い、広く使えるよう、
また、寒さ対策、音対策、など、「住み心地の改善」を考え、
設計士と打合せを重ねてきました。

現在、目下リノベーション中です。

こちらのお宅の内装仕上げ作業を一緒に体験していただきます。
 

今回のワークショップに使用するのは、高千穂シラスの「中霧島壁ライト」。


中霧島壁ライトの原料は100%自然素材、
南九州の火山噴出物・シラスでつくられた塗り壁です。


また、化学物質を含まず、調湿性能と消臭効果、空気清浄効果をもつ優れた建材です。


また、ぜひ体感していただきたいのが、建築中の天然住宅の空気感です。
 

天然住宅では、工事中も合板や集成材、シロアリ駆除剤などに
化学物質を含む建材を使用せずに建築しておりますので、
お子様でも安心して入っていただけます。
 

そんなこだわりポイントも見ていただきながら、
楽しくみんなで作業できたらと思います。


普段なかなか入れない建築中の現場での、
なかなか経験できない仕上げ作業、ぜひ体験ください!


■日時 3月3日(日) 【AMの部】10:00〜12:00【PMの部】14:00〜16:00


■場所 東京都渋谷区 (都営大江戸線「西新宿五丁目」駅から徒歩)


■参加費 無料


■内容 左官ワークショップ
 

■午前の部、午後の部開催します。午前午後での参加もOKです。
持ち物など詳細については後日ご案内メールをお送りします。


■お申込み 下記フォームよりお申し込みください
https://tennen.org/event/sakan.html



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◆2月24日 「化学物質過敏症」の特集番組が放送されます ◆

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「化学物質過敏症」という言葉もだんだんと広まってきたような気がします。

2/24、こんな番組が放送されるそうです。
チェックですーー!

↓   ↓   ↓

NNNドキュメント「化学物質過敏症〜私たちは逃げるしかないのですか〜」

日本テレビ系列にて 2月24日 24:55〜


・・・・・・・・・・・・・・

youtube 日テレ公式チャンネル より番組予告動画

2019/02/17 に公開

NNNドキュメント 2019/2/24「化学物質過敏症」
https://youtu.be/_I8-OzmfNU4


柔軟剤や整髪料、食品添加物、農薬等、身の周りにある化学物質に過敏に反応し
頭痛やめまい、吐き気などの体調不良で苦しむ人たちがいます。

その病名は化学物質過敏症。

発症すると、揮発した化学物質のにおいで自宅にいても体調が悪くなる人もいます。

人々の柔軟剤の香りや農薬散布などに苦しむ女性や教室の床ワックスのにおいで
学校に通えない小学生を取材。

さまざまな患者の苦悩に迫り、暮らしに潜む危険性に警鐘を鳴らす。


NNNドキュメント
公式HP:http://www.ntv.co.jp/document/
公式facebook:https://www.facebook.com/nnndocument/



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DMMオンラインサロン
  『田中優ラボ - 七世代先の未来に責任を持とう -』


ただいまサロンメンバーを募集中です。

https://lounge.dmm.com/detail/962/


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【書籍】

■文庫本「幸せを届けるボランティア不幸を招くボランティア」
(河出文庫)
http://tanakayu.blogspot.com/2017/01/blog-post_26.html


■「未来のあたりまえシリーズ1
ー電気は自給があたりまえ オフグリッドで原発のいらない暮らしへー」
(合同出版)
http://www.godo-shuppan.co.jp/products/detail.php?product_id=401


■「放射能下の日本で暮らすには? 食の安全対策から、がれき処理問題まで」
(筑摩書房)
http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480878663/


■「子どもたちの未来を創るエネルギー」(子どもの未来社)
http://www.ab.auone-net.jp/~co-mirai/miraienergy.html


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